2020.01.08 Wed 2020.01.29
だれもが羨むビジネス交渉術
最初から交渉しないが最強ビジネス交渉
世の中にはいろいろと交渉が必要なことがありますが、その多くはそれだけの労力と時間をかけるべきものでしょうか。 わたしはほとんどが無駄なネゴシエーション劇なのではないかと感じています。 だって、結局のところ”伸るか反るか”に着地点があらかじめ決まっていて、最初から着地点から逆算すれば時間のムダや感情の消耗もなくケリがつくことが大半です。ムダな交渉事に発展する原因は、感情的なシコリが大半の理由です。感情のシコリに固執すると一体どういうことになるか、どうすればスマートな交渉術を身に着けることができるのかを解説してみます。 交渉の仕方やコツではなく、そもそも交渉の実態といかに非建設的な行為であるかを実感していただければなによりです。
ビジネス交渉術は”結論が何なのかを知る”こと
- 実は日常生活ではほとんど交渉の余地がないことが大半です。
例えが日常事例なので当たり前だと思われるかもしれませんが、イレギュラーな事案でも、ほとんどの場合はすでに結論がでているわけです。 結論というのは最終的な選択肢の決定ですが、どうしても意図する状況にならない場合とか何らかのバイアスによって選択判断を躊躇するときに、内面や外的要因に対して自分または第三者と交渉をして選択判断を決定しようとしますが、実は大半のことは結論を元に醸造されたバイアスに対するモラトリアム思索になっているわけです。
- 「今日はお肉が食べたいけど、魚もいいな。どっちにしよう。」
食事をするという結論はすでに決まっているのですが、その日のバイアス、感情のシコリなどによって着地までの複数の選択肢が派生して、この場合は自己内部の交渉術が必要になります。 結論を”肉を食べる日”と最初から決めておけば、余計な時間や労力をほぼ使わないことが「結論が何かを知る」ということで、商取引の多くの場面でも当てはまります。また食事をしないという選択肢も後出で内的交渉する必要が発生する可能性もあります。
交渉の正体は議論する前から決まっている結論を選択すること
ビジネスでの疑似交渉のトホホ
BtoBの取引だけに限定されませんが、皆さんも交渉ということでまずイメージできるのはどんな交渉でしょうか。 労働条件の交渉とか待遇改善交渉、値引き交渉や契約交渉などがすぐに浮かびやすいでしょうか。これらの交渉事になると、なぜか腕まくりをして鼻息が荒くなる人がいますが、果たして本当に交渉がされていることがどれだけあるでしょうか。 労使交渉なども経営者に直談判してうまくいったとか、賃上げや決済権、役職を得ることができて、ネゴが上手くいったと考える人がいますが、果たしてそうでしょうか。 もしかすると最初から”どちらでも構わない”という選択肢の中の一つを、自己主張したことで選べたという可能性が少なくはありません。 どうしても許容できない条件は、いくら交渉してもネゴシエーション術を駆使しても決して採決されることはありません。
万一、選択肢にない要望を強行できた場合、それはすでに”交渉”ではなく、実力行使の強要がされただけになります。その場合の結論は、得てして良い結果を迎えることが難しいことになります。また、かつては家電販売店などで慣例化していた時がありましたが、ほとんどの場合、底値は最初から決まっていて、決して値段交渉で安くなったわけではないのは多くの方が知っています。むしろ、店員とのムダな時間を過ごすのを嫌がる人の方が高い買い物をしているようにもみられますが、たかが数千円程度の値引き交渉に時間と労力と心理的負担を喪失するだけでなく、お店の売り上げや店員の給料を減らすことでサービスや製品への投資を減退させてしまうことになりかねません。
結果としては値引き交渉自体が疑似的なネゴシエーションの真似事で、多くの時間やサービス、需要と供給にダメージを与えるトホホな行為であることを早期に認識した方が良いかもしれません。 もちろん、正規の価格においてですが、ぼったくりの価格設定の場合も交渉以前に”そもそも関わらない”ということが優れた交渉術ではないかと考えています。
ムダな疑似交渉は買い取って高価値の時間を確保しよう
それでもネゴシエーションが必要?
とはいえ、どうしても2~3回ぐらいは巡回交渉が必要なときがあります。 自分の内的交渉は結論抽出のコツと習慣があれば、ほとんど必要ありませんが、第三者がいる場合は必ず何度かネゴシエートするべき状況になったりまします。 こういった場合でも、双方の着地点についてはほぼほぼ最初から決まっているのですが、差分についてすり合わせをしてから結論に着地することで、どちらかの要望が成就する場合があるためです。ただ何度かの交渉手順が必要なときは、注意点があります。
- 意見の対立はしない
- 相手を変えようとしない
- 手間暇かけない
- 客観的事実のみで話す
- 意見の対立はしない
感情論では交渉が成立しないので、どちらが正しいかを主張しあわないように注意します。
- 相手を変えようとしない
自分の思うように相手を変えようとするのが交渉だと考える人もいますが、ほとんどの場合相手を変えることは不可能です。 相手の意見や考えが変わる場合は、あなたの交渉術の巧妙さではなく”もともとその選択肢を持っていただけ”と認識しましょう。
- 手間暇かけない
いろいろと策略を巡らせたり、手の込んだことはやめましょう。今日はお風呂に入らないと決めていた人に泥水をかけてお風呂に入れることができても、その代償は大きい場合がほとんどです。
- 客観的事実のみで話す
事実だけをもとに他人事で交渉します。事実だけをもとに事務的かつ、さも当事者意識が感じられないくらいでネゴシエートするといいでしょう。
交渉術を使えているというのは大半が思い込みです
ビジネス交渉の役職?Theネギリーマンの悲哀
さて、ここまで交渉事のムダな点をあげつらってきましたが実はビジネスシーンでは交渉事がほとんどです。 数千万から数億円以上の取引事案なら、さすがに交渉というか取引内容をすり合わせ確認行為は必要になりますが、とても見るに堪えないのが中小企業間で繰り広げられる値切り交渉をする経営者や従業員が出現したときです。事業投資に数万円の費用が捻出できないばかりか値切り交渉やひどい時は商品やサービスを過剰に詐取したり踏み倒してしまう場合などもあります。大体、営利法人で数万円の予算が組めないならプロジェクトなら最初からあきらめた方が無難でしょう。
そのくせ、会社の飲み会や社員の多くが嫌がる社員旅行などの費用はちゃっかり経費計上していたりするトホホ感がすごい事例もあります。また中小企業では値切り交渉を選任されている値切り交渉の特別な役職?Theネギリーマンが出現する場合があります。本当に数千円の値段交渉をしてきたりするので、社員の人件費を考えると明らかに経費倒れしており”一体この会社はどんな事業をしたいのだろう?”という謎の書割が背後に見え隠れします。
- ネギリーマンという無自覚社員は”数千円でも値切ったら仕事を達成した”という無思考パブロフ状態に陥っているのかもしれません
- 結論として、できるだけ交渉する機会をなくし交渉しないことに対する結論の導き出し方の習慣が究極の交渉術だと考えています
ネギリーマンが出現したら超秒速で閉店ガラガラです
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