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2020.02.12 Wed  2023.01.16

わかりやすい初めての法人決算 第四回は法人税申告書

Webハック

わかりやすい初めての法人決算 第四回は法人税申告書

税務署からの恐怖新聞?法人税申告書が届く

決算申告は期末から2ヵ月以内ですが、税務署から法人税の申告書が届くのが決算期末より約1ヵ月後になります。届かない場合はホームページ上からダウンロードして印刷して記入していきます。

スケジュールとしては、決算期末より1ヵ月を帳票の整理と帳簿データの入力やチェック期間、2ヵ月目からを申告書の提出と納税という予定であ行えば、ほぼ無理なく進むでしょう。

基本的には会計ソフトで出力された決算申告書の情報をもとに必要事項を記入していくだけです。
あとは、事業形態や運営スタイルによって必要な情報などがかなりかわってきますので、複雑な決済処理をしている場合は手間もかかることが多いようですが、基本、合同会社は1人から数人程度の規模なので、あまり込み入ったことは考えず、記入例などの通りに情報埋め込んでいけばよいでしょう。 賃借対照表や損益計算書は決算用の添付する決算報告書、実際に行政の窓口に提出する書類は法人申告書となります。

法人決算時の税金いろいろ

国税庁の調査では60%以上の企業が赤字、つまり法人税を支払っていないということですが、トヨタ自動車やソフトバンクなどの名だたる大企業も、売上高に対する法人税納税額がほとんどないことは、わりと話題になってきました。

とはいえ、赤字でも法人住民税(都道府県民税・市町村民税)は均等割りという資本金や従業員数などに対して課税され、もっとも少ないか税率でも約7万円ほど(設立月数により減算される)納税しないといけないという不思議な制度になっております。

少し話はそれましたが、法人決算時には主に以下の申告と税金が必要になります。住民税以外は利益が発生した場合のみにかかる仕組みになっています。

法人税 管轄税務署に申告・納税する国税
地方法人税 管轄税務署に申告・納税する国税。基本的に法人税と一緒に申告される
2014年税制改正で創設され従来の地方税の一部を国税にスライドさせた税
法人事業税(都道府県民税) 管轄の自治体に申告・納税する地方事業者税
法人住民税 管轄の自治体(都道府県および市区町村)に申告・納税する必須の地方税
消費税 ※課税事業者の場合のみの国税
固定資産税 企業が固定資産(不動産等)を所有している場合のみの地方税

今回の対象である5名以下のシンプルな業務形態の合同会社であれば、主に税務署に申告する法人税、地方自治体に申告する事業税と法人住民税の3つの申告、県税事務所と市役所は同一の場合もあるので、税務署と県税事務所への申告、納税となるようなイメージです。

日本企業は実は赤字決算が6割以上

税務署に申告する法人税申告書

まずは税務署に申告、納税する法人税についてです。主に法人税の申告書類が多いので、こちらをクリアすれば、あとはわりとスムーズにいくでしょう。

法人税は国税となり、国に対して申告を行うので、提出先が税務署になります。 事業税や住民税も基本的に法人税申告書をもとに作成されます。

決算期末日の一月後には管轄税務署から申告書類が送付されてきます。送付されていこない場合は国税庁サイトからダウンロードしたり、税務署に請求します。

ただし別紙も含め100種類程度にもなるため、主に提出が必要な重要度の高い書類を記載します。

  • 別表一(一)各事業年度の所得に係る申告書 法人税の納付税額が計算されるている申告書
  • 別表一(一)次葉 各事業年度の所得に係る申告書 主に会社の基本情報および法人税の税額を計算する申告書です。確定申告納税額を算出して記載します。
  • 別表二 同族会社等の判定に関する明細書 同族会社による課税方法が異なるため、判定するための書類になります。
  • 別表四 所得の金額の計算に関する明細書(簡易様式) 当期の利益から実際の所得を算出して記載する書類。
  • 別表五(一) 利益積立金額及び資本金等の額の計算に関する明細書 純資産額の状況と金額を記載する書類
  • 別表五(二) 租税公課の納付状況に関する明細書 租税公課(法人税・事業税・住民税)の納付状況などを記載。
  • 別表七(一) 欠損金又は災害損失金の損金算入等に関する明細書 当期において欠損金が生じた青色申告法人で、青色申告書を提出する事業年度において生じた欠損金と、当期首より前の9年間以内の事業年度内に欠損金が生じている法人が提出する必要がある。
  • その他の別表 事業内容等、必要に応じて提出する。提出が必須なものから不要な書類まで100種類近くあるので、複雑な決算は専門化に任せたほうが負担がない場合がある。
法人税の申告書は税務署へ

法人事業税の申告を都道府県税事務所へ

事業の所得に対しての申告書は各納税先に指定している都道府県税事務所になります。

決算期末1ヵ月後ぐらいに県税事務所から申告書類が送付されます。送付されない場合は、各自治体の都道府県税事務所のホームページから書類をダウンロードします。

また事業税の特徴は企業の利益にではなく、法人税の”所得”に対して課税されるのが特徴です。

必要な申告書は以下の1点となります。自治体によっては、ほかに提出書類がある場合があります。

  • 第六号様式 法人道府県民税・法人事業税・地方法人特別税の申告書
第六号様式といえば、基本は事業税を申告する書類と記憶しておくぐらいでよいでしょう。

項目や様式事の記入方法はわかりずらいので、記入様式のサンプルや書籍を参考にするとよいでしょう。

所得に対して課税させるのが法事に事業税

法人住民税の申告書は市役所へ

法人住民税(法人市民税)は地方税なので、地方自治体の市役所が提出先となります。 必要な書類は基本的には以下の1点となります。自治体や業態によっては、ほかに提出書類がある場合があります。
  • 第二十号様式 法人市町村民税の申告書
法人住民税は第二十号様式で、こちらも法人税申告書の情報をもとに作成していきます。 ちなみに東京23区は事業税の第六号様式で都民税申告となり、第二十号は不要となるようです。

これらの書類は同じ地方自治体で簡易化が図られているようで、自治体ごとに必要書類や提出書類はかわってきます。 項目や様式事の記入方法はわかりずらいので、記入様式のサンプルや書籍などを参考にしながら各自治体の窓口に相談するとよいでしょう。

法人住民税は基本法人事業税と一緒に申告する

法人申告書ができたら

おそらく法人税の申告書が作成できれば、法人事業税と法人住民税の申告書は連動して作成できるようになっています。 また事業税と住民税の算出された数値を法人税に記載する必要があるので、すべての書類は連動して順番に作成するものと考えたほうが良いでしょう。

法人税は計算方法が煩雑になっていますので、専門家や専門書を頼りに計算し情報記載して提出します。 当社では書籍を購入してWebエクセル申告書アプリをダウンロードして上述の必須申告書が作成できる方法で決算報告書を制作してみました。

書類や計算方式はわかりずらく独特な方式で決められているため、そのような場合は自動処理をしたほうが賢明です。 あわせて納税額も算出されるので、各書類提出と納税を行い法人決算完了です。

  • 基本は国税のと税務署と地方税の都道府県税事務所、市役所の合計3ヵ所に区別して決算申告を行うイメージです。
まずは法人税に関する申告書を作成して、その情報をもとに事業税や住民税の申告書を記入していきます。最後に法人税申告書に事業税や住民税の記載を行いフィニッシュです。

できあがったらそれぞれ申告と納付を行います。 法人決算もひとつひとつを分けて考えると、攻略しやすくなりますね。

間違いがあると困ることになるのですが、とにかくガシガシ進めていくと、それほど日数もかけずに対処することができそうです。 実際に行ったところ数時間で作成自体は終了しました。

申告手順は詳細に記録しておくと来年度が吉

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