2022.01.17 Mon
PageSpeed Insightsページ速度改善と合格点
ページスピード最適化の考え方と改善
Google検索順位の評価基準のひとつに、Webページの軽量度があります。 PageSpeed Insights APIでURLを入力するだけで、現在のWebページをスマートフォンとパソコンでどれだけ最適化されているかをチェックしてくれるツールです。 すでにあるホームページ等を試してみたら物凄くパフォーマンスの問題を指摘された経験がある方も多いかもしれません。- 検索順位を気にしないので全く関係ない
ある程度ページパフォーマンスを最適化する段階で、現在のWebページの見直しや改善、最適化のよいキッカケになるので、ぜひ検討しておいた方がよいAPIです。
改善方法はある程度決まっていて究極的には、- Webページを軽量にし無駄なファイルを読み込ませない
とはいえ、どうしても今のページに掲載したい情報や描写、機能がある場合は改善が難しい場合があります。その場合は、Webページの情報構築状況と減点対象となる機能やコンテンツ、記述やファイルインクルードが本当に必要か、最適化されているかの改善を検討します。
PageSpeed Insightsは随時バージョンアップされているため、評価方法のアルゴリズムなどは常に変化していますので、あくまでも目安は緑色(90点以上)でも、できるだけ近づけるぐらいの最適化が、もっとも理想的ではないでしょうか。高得点を目指すあまり、メンテナンスや通常更新が簡単にできなくなってしまったり、ユーザー評価をアシストしていたコンテンツ内容や機能などを省いてしまってはWebページ本来の目的とはまったく別の結果になりえません。
この記事では、PageSpeed Insightsで推奨される最適化および改善方法と、注意点などについて当社独自で推奨される方法を解説してみました。合格点が物理的に無理な場合
Webページの速度アップにおいて合格点を目指して施策や改善を希望される方は多いのですが、ページを確認してみると、物理的な点で合格点が難しい場合があります。ではどのような場合が、物理的に難しいのか下に列挙してみます。
画像ファイルサイズの変更がむずかしい場合
ページ速度を上げるためには、画像ファイルサイズの最適化がありますが、画像ファイルサイズ調整がむずかしい場合があります。- ビジュアルの美しさを訴求する場合
- 画像数をどうしても減らせない場合
- アニメーションや動画などの描写が必要なページ
軽量化については次世代ファイル形式が案内されますが、WebPやJPEG2000等は基本的に推奨されません。 変換や専門ツールがないと閲覧や取り扱いができないなど、運用や管理面のデメリットが大きいからです。 また次世代ファイル形式でも軽量化しすぎれば画像劣化が目立つことになり、結果としてあまりメリットがありません。
外部SNSガジェットの使用
ページ内にtwitterやfacebook等、SNSのガジェット組み込みを希望される場合は、ほぼページ評価を最適化してくことの限界があります。
ページパフォーマンスの合格点到達は難しくなるうえ、外部ページへのトラフィックなどが頻繁に発生して、ページ自体も比較的に重い挙動が増えます。
SNSガジェットを仮に最適化できたとしても、これらの埋め込みツールは前触れもなく不定期に仕様変更されることがあり、ページ読込速度だけでなく運用面での大きな負荷がかかりやすくもあります。
パッケージ型のCMSテーマ
WordPressに代表されるように、便利な機能性の高い一体型のCMSテーマやテンプレートがありますが、機能そのものがテーマなどに組み込まれていた場合、全体のカスタマイズが必要なので、ページスピード最適化でできることが、かなり制限されてしまいます。 定期的にアップデートされたりすれば、カスタマイズのタイミングで表示できなくなるリスクもあり、やはり物理的にむずかしいページになります。 子テーマで対応した場合でも表示制御をするためのものであり、読み込みファイルの制御などは基本的にできないので、同様になります。
SaasやASP、ほかシステム等組み込みサイト
Wixなどのホームページ作成ツールやBaseショッピングサイトをはじめ、楽天やYahooショップ、Amazonなど、システム組み込みサイトはほぼ、最適化が無理であると考えてよいでしょう。 また、ページ内に解析系ツール(ヒートマップなど)や外部からiframeなどで組み込める機能を含め、独自管理できないシステム機能などが組み込まれている場合も、ほぼ対処の物理的な限界があります。
以上のように、ある程度機能やビジュアル面で付加条件がある場合は、合格点を目指すのは物理的なむずかしさがあるようです。
無理な場合は別のベクトルでGoogle評価を最適化することが推奨
最適化可能な対象とは
ページスピードアップや最適化が難しいページにつきましては前項述しましたが、反対に合格点を目指しやすい、目指せるページについては以下のようになるでしょう。
合格点を目指せるページ
- すべて独自カスタマイズ可能なページであること
- 静的なHTMLコードで記述されているページ
- 大きな画像や高解像度(JPEGやPNG)を使用しないページ
- 使用されていないファイル、重いデータ読み込みがないページ
おおよそ、上記のようなページであれば合格点をかなりの確率で達成することは可能です。
最適化の方法はいくつか存在しますが、PageSpeed Insights自体が定期的にパフォーマンス評価基準を変更しているので、定期的に合格点前後になるような最適化をしておくと、検索エンジンの評価を得ながら運用負荷を軽減できます。
検索エンジンの前提条件が、“検索”することになるので、現在のパフォーマンス評価アルゴリズムはわりと適格なのかもしれません。
公開者希望ではなく利用者利点に配慮することが前提
制作段階で設計しておく
後付けでページスピード高速化をする場合、もともとのWebページの作りがシンプルなHTML文法構造である必要があります。外部機能を色々と組み込み、カスタマイズをしてからページスピードの合格点を検討する場合、やり方はあるのかもしれませんが、運用面から考えてもあまり現実的ではないわけです。
機能追加や外部タグの埋め込みのたびにスピード最適化のために毎度カスタマイズが必要になる場合、ソースコードの統一性を維持するのは困難になるでしょう。PageSpeed Insightsの合格点を目指す場合は、元々のWebサイトまたはWebページ自体が軽量で頻繁な運用に耐えうるHTMLコードと汎用性を前提に構築設計されていることが最適です。
なので、Webサイトを制作する段階で、- このページはどのような目的を最優先して設計するか
わりとありがちな事例が、
- 資源が分散してしまいどのような成果も出ないページ
SEOでも複数の競合度の高いキーワードで施策を希望する方がいますが、
- 最適化されていて一つのキーワードで十分な評価がされている
状態でなければ結局分散してしまい、ページ自体の評価点がないページとなるため、ページ高速化をいくら施策しても、肝心の検索エンジンからの評価はいまひとつ芳しくない状態のページになってしまいます。
Webページごとの最優先事項から速度アップを検討する
上限値を超える施策は非推奨
結局のところ、既存のWebページにおいては、ページスピード最適化に向いているページとそうでないページが存在します。- 短距離走と長距離走が得意な選手ぐらい違いがあります
元々ページ内に必要であった外部機能や付属機能、ビジュアルデザイン自体をすべて変更する必要が出てきます。その場合、ページ本来の最初の目的から全く違う目的のページになるので、WordPressなどCMSの場合はテーマ自体や導入サービス自体を変更しなければならなくなります。
ECサイトなどはASPサービスによるカスタマイズ不可の機能がいくつも存在しますので、ページスピードの最適化の上限値を念頭において、ある程度の施策で完了としておく必要があるでしょう。
また読み込みスピードアップを実施した場合、検索順位が爆発的に上がるとか、転換率が格段に上がる保証をGoogleは一切していません。
- ページのパフォーマンスが高いことは利用者利益になる
- ほかの利用者益で評価できる点を解析して評価する
ということになるのではないかと考えられます。
高速化が難しいページであるという認識も大切
ページの最適化を最終目的にする
結論として、PageSpeed Insightsは、WebページチェックツールAPIとして利用して、無理やり合格点に近づけるのではなく、- 可能な限り最適化を目指す
傾向としては、直接的な物販ページであればあるほど最適化が難しく、コンテンツとして有用性が高い、集客ページやクッションページのようなページが速度改善に適しているようです。
それぞれのページ毎の特性を前提に、各ページ特性強化を目的として個別に最適化することが最も合理的ではないでしょうか。
各ページ毎に最適化する施策が異なります
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